2020年世界初のジャイアントパンダの双子の赤ちゃん、「熱乾麺」と「蛋烘糕」に命名
心地よい風が顔をなで、春の日差しが感じられる季節になりました。2020年4月7日、「四川省医療チームの、湖北省と外国に対する支援に感謝を示そう」と題したジャイアントパンダをテーマにしたイベントが、四川省人民政府新聞事務局と四川省衛生健康委員会の指導のもと、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(以下、成都パンダ基地)主催、CCTVネット版のパンダ・チャンネルiPandaとPANDAPIAの協賛で正式にスタートしました。
医療支援チームのスタッフとジャイアントパンダがビデオチャットで繋がる
4月7日のイベント当日、成都パンダ基地は、成都医学院第二付属医院・核工業部416病院の対湖北省医療支援チームと成都医学院第一付属医院対湖北省医療支援チームの隔離中のスタッフとのビデオチャットの場を特別に設けました。医療スタッフは、画面を通じて、生まれたばかりのジャイアントパンダの双子の赤ちゃんを観察したり、現場の飼育員と交流をして楽しみました。成都パンダ基地の飼育員から、ジャイアントパンダとの様々な思い出が語られた後、医療スタッフからは、医療業務の最前線での出来事が紹介され、お互いの話に感銘を受けていました。イベントの最後には、成都パンダ基地から2組の医療支援チームに対し、ジャイアントパンダの双子の名付け親になってほしいという申し出がありました。この番組は多くの関心を集め、視聴回数は200万回を超えました。可愛いらしいジャイアントパンダの姿に魅了されただけではなく、医療支援チームの行いや、その精神力に心を打たれた視聴者が多くいたようです。
ビデオチャットを通じて、医療支援チームのスタッフは、ジャイアントパンダの赤ちゃんの可愛らしい姿に思わず笑みをこぼしていました。そして、ジャイアントパンダの飼育環境の衛生面に常に気を配り、防護服を着用し、自分とジャイアントパンダの身体状況を細かくチェックする飼育員の様子に、患者に対して同じように接している自らの姿を重ね合わせていたようでした。
新型コロナウイルスが流行する中、医療支援チームは患者の治療に奔走し、成都パンダ基地のスタッフは全力で中国の国宝であるジャイアントパンダの世話に当たっています。日々の園内全体における幾度にも渡る消毒作業、園内に出入りするスタッフの厳密な防疫対策、飼育員の不休・不交代の勤務体制…それらは全て、基地内のジャイアントパンダをはじめとする動物たちの健康を保証し、彼らの生活をウイルスの脅威から守るための取り組みです。成都パンダ基地のスタッフと医療支援チームは、働く拠点はそれぞれ異なりますが、自らの業務を全うし、打倒ウイルスに向けて貢献しているという点では変わりありません。新型コロナウイルスの流行中、成都パンダ基地では、2020年世界初の双子を含む3頭のジャイアントパンダの赤ちゃんがすでに誕生しており、人々に大きな喜びをもたらしました。
双子のジャイアントパンダ、「熱乾麺」と「蛋烘糕」に命名
4月17日、双子の生後1か月を機に、成都パンダ基地と四川省の対湖北省医療支援チームから、今年初のジャイアントパンダの双子の赤ちゃんの名前が映像を通じて全世界に向けて発表されました。双子の1頭目は、「熱乾麺」(ルーガンミエン、幼名:平平“ピンピン”)、2頭目は「蛋烘糕」(ダンホンガオ、幼名:安安“アンアン”)と命名されました。
成都パンダ基地から、成都医学院第二付属医院・核工業部416病院と成都医学院第一付属医院の対湖北省医療支援チームに対し、2020年に世界で初めて飼育下で誕生した双子のジャイアントパンダの里親任命書とオリジナルグッズが贈られました。現場の最前線で奮闘している医療支援スタッフに対する、ジャイアントパンダや成都パンダ基地のスタッフの心からの感謝の気持ちです。
四川省の対湖北省第1陣医療支援チームのメンバーで、成都医学院第一付属医院看護部の張坤副主任は「熱乾麺は、湖北省武漢市を代表する料理です。武漢市民や武漢市で働く医療支援スタッフにとっては、ただの食べ物ではありません。私たちの様々な気持ちが詰まった熱乾麺は、特別な存在と言えます。パンダの赤ちゃんに“熱乾麺”と名付けたのは、今後も、この出来事を忘れまいという気持ちと、武漢市や武漢市民への尊敬の念が込められています」と話しました。
四川省の対湖北省第7陣医療支援チームのメンバーで、成都医学院第二付属医院・核工業部416病院重症医学科の李彦副主任は、こう話しています。「“食は四川にあり”と言うように、四川省はグルメに溢れた都市です。その中でも、蛋烘糕は、我々の幼少期の美しい思い出がたくさん詰まった食べ物です。湖北省の人々にも、私たちと同じように蛋烘糕の美味しさを感じてもらいたいと思います。そして、ジャイアントパンダの“蛋烘糕”が元気に成長するよう願っています」
3月17日に誕生したこの双子は、成都パンダ基地設立以来、最も早い時期に生まれてきた赤ちゃんで、双子の出生当初の体重はそれぞれ100gを超えていました。現在、1頭目の体重は1000gを超え、2頭目も800g以上あり、順調に成長しています。身体も当初のピンク色から、パンダらしい白黒模様へと変化しました。
今回、ジャイアントパンダの双子が武漢市と成都市の代表グルメである“熱乾麺”と“蛋烘糕”と命名されたことで、両都市はより強い絆で結ばれたと言えるでしょう。双子にとっても、特別な名前が与えられたと同時に、新型コロナウイルスに打ち勝つという人々の強い想いが込められています。武漢市と成都市の友情の証である双子は、人々の想いを乗せ元気に成長していくことでしょう。そして、大きな幸福をもたらし、世界中の新型コロナウイルスの流行が少しでも早く収束することを願ってやみません。「熱乾麺」と「蛋烘糕」は、成都パンダ基地で皆さんにお会いできる日を楽しみにしています。
成都パンダ基地では、「打倒・新型コロナウイルス」をテーマにした芸術作品展示会や展覧イベントを開催しています。今後は、ジャイアントパンダと四川省の対湖北省医療支援チームとの2回目の交流イベントの配信や対湖北省・対外医療支援チームに感謝の意を示す科学普及体験イベントなどを実施予定です。花々が咲きほころぶこの季節に、成都パンダ基地は、医療支援チームのスタッフに愛情と温もりを届けられるようなイベントを引き続き開催していきたいと考えています。
双子の1頭目の赤ちゃん「熱乾麺」
2頭目の赤ちゃん「蛋烘糕」
四川省対湖北省医療支援チームのスタッフ
成都パンダ基地から贈られた里親任命書
成都パンダ基地から贈られたオリジナルグッズ