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日本で暮らすジャイアントパンダの「良浜」が出産 コロナ禍で初のリモートでの国際協力を実施

時間:2020-12-07 14:26:45 シェア:

 

 2020年11月22日の北京時間午前10時50分に、日本で暮らすジャイアントパンダの「良浜」(らうひん)が、オスの赤ちゃんを出産しました。赤ちゃんの出生体重は157gでした。現在、母親の「良浜」が自ら子育てをし、母子共に健康です。

 ジャイアントパンダの「良浜」は、和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドで生まれました。「良浜」の母親は、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(以下、成都パンダ基地)のジャイアントパンダの「梅梅」(めいめい)です。「梅梅」は、中国と日本のジャイアントパンダ国際共同繁殖計画のため、2000年7月に日本に渡りました。今年6月、「良浜」はオスの「永明」(えいめい)との自然交配に成功し、10月に入ると「良浜」に顕著な妊娠反応が現れました。そして、11月22日の明け方に破水が見られ、北京時間の午前10時50分に出産しました。成都パンダ基地とアドベンチャーワールドの共同繁殖計画が始まって以来、17頭目となる赤ちゃんの誕生です。

 今年は新型ウイルスの影響により、成都パンダ基地の専門家が日本に赴き、ジャイアントパンダの発情期、妊娠期、出産期における指導を現地で行うことができませんでした。ジャイアントパンダの生活の確保や科学研究などの作業を滞りなく実施するため、成都パンダ基地の専門家チームは、ネット上のプラットフォームを確立し、日本側のスタッフにリモートガイダンスを行いました。このリモート型プラットフォームにより、双方は様々な困難を乗り越え、この度、新たな命を迎える事が出来たのです。

 コロナ禍で誕生した赤ちゃんが、日本で健やかに成長することを願っています。 2020年11月23日には、中国外交部の趙立堅報道官が記者会見で「赤ちゃんパンダが日本で健康に育ち、楽しい生活を送れるよう願っています。この場を借りて、赤ちゃんパンダを愛するすべての“パンダファン”に感謝いたします。中国の国宝であるジャイアントパンダは、中国の“顔”ともいえる存在です。世界中の人々から愛されている彼らは、友好の使者ともいえるでしょう。“山川異域、風月同天”という言葉があるように、コロナ禍で生まれた赤ちゃんパンダが日本の皆さんに幸せをもたらし、中国と日本両国の友情の証になると信じています」と述べました。

 中国と日本との協力関係は、世界初のジャイアントパンダの長期国際共同繁殖プロジェクトとして始まりました。これまでに、①中国国外でのジャイアントパンダの最大飼育個体群の確立 ②秋発情を経た、冬季出産のジャイアントパンダの育成の成功 ③飼育下初の母親による双子の同時育成の成功など数々の世界初を記録し、国際共同繁殖プロジェクトの模範となっています。現在までに、日本で生まれたジャイアントパンダのうち12頭が中国に帰国を果たしています。


 

 


映像、写真:アドベンチャーワールド提供


映像、写真:アドベンチャーワールド提供
 

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